野の花だより

2001年 9月編

秋雨前線の晴れ間にコスモスがたおやかにゆれトンボをよんでいます。
工房の玄関前にホップのつるがのび、花が咲きました。ベージュにいくらか緑がかった色で房状の花です。みののように花びらがいく枚にも重なり、つるからたれさがって咲きます。そのままでもドライフラワーのようにカサカサした感じ。この花があのビール独特の香りをかもしだすわけですね。
北見は地ビール一番のりの街(オホーツクビール)、このホップで野の花ビールなんかできたらいいのにナアって、つるの先の花を楽しみに眺めています。


2001年 お散歩編

暑中お見舞い申し上げます。
この風を届けられたらどんなにいいだろうと思いながら川辺をゆったり歩く。
北見盆地を大きくとり囲む常呂川と武華川、二本の川の合流点が工房近くの中の島、太古のままのハルニレやドロ柳が残っている。
「涼しい!」「気持ちいい!」大大深呼吸。
「あっカワセミ!」ひすい色が川面を飛び交う、なんて美しい色なんだ。シュッとしなった枝にとまって尾羽をパタパタさせ、おはようと言っている。一羽、二羽、三羽、まだいる、まだいる。この自然との対話、たまらなーい。
マガモの親子たち、アオサギ、オシドリ、チドリ、アカゲラ、キビタキ、etc. 今朝もたくさんの仲間とあいさつをした。
この涼風を産んでくれるエリアは私たちの宝もの。涼しい風を贈ります。
(もしかするとここも道路で分断されコンクリートの護岸になるかもしれない…)


2001年 花咲く6月編

梅雨のない北見は花まっさかり!
しこたんきんぽうげやちしまふうちと言った国境を越えてきた野のはなたちがいっせいに咲いています。
何よりみごとなのは桜マンテマというピンクの花が庭をピンクの風に染めているところ。
テーブルと椅子を用意して朝、昼、夜とアウトドアのくらしです。冬のぶんをとりもどさなくっちゃ。

釉薬作り編

水が冷たくなくなってきて、水仕事、水仕事の毎日だ。
釉にするための灰の水ひ作業…何度も何度も水を取り替えあくのあくをぬく。ヌルヌルしていた水がサラッとしてくる。
植物の個性というかりんごはりんご。稲もみは稲もみなのだ。
りんごはなんとなく鉄っぽい(色が)。そう、あの皮をむいておくと赤くなるあの感じだ。もみはとがってて痛々しい。
灰になってもナァーと思いながら今日もかきまぜている。


「6月の風 花と陶」展 
池の坊 武田社中・陶芸サークル 野の花 共催
日時:6月22日(金)・23日(土)、am10:00〜pm6:00(23日はpm5:00まで)
場所:木のプラザ(北見市泉町・芸術文化ホール前 tel.0157-25-1331)
入場料無料。

「春の作品展」
日時:6月24日〜30日
場所:工房 野の花(北見市ときわ町2-1-48 tel.0157-24-8070)


2001年2月20日 きさらぎ編

今朝、裏の林がなんとそうぞうしい。南から飛んできたムクドリと北へ帰るツグミが群れでナナカマドの実をついばんでいる。雪景色に色をそえていた紅い実はたちまちなくなってしまった。
しぶくてマズーイ実は何度も凍ったり溶けたりしているうちに糖度を増し今ごろが一番甘くなるんだそうだ。人もそこに目をつけナナカマドジュースを作っているところもある。
私はムクドリに言った。「お帰りなさーい ごめんね、春だと思って帰ってきたのに今朝はマイナス22℃だったの。まだまだ寒くてサー」と、そしてツグミたちには「グルメの朝食どうだった。気をつけて帰んなヨ」と。
渡りの前の独特のさえずりはとても楽しそうに続いている。


2001年1月10日

オホーツク海に流氷が到着しました。いつもよりすごく早く来たとのことです。アムール河の氷が潮にのって来るのだそうです。いっぱい、いっぱいのプランクトンやクリオネをつれて…ロシアは近いなあ。
マイナス20℃の次の日なんとプラス4℃。一日だけ春の予感がしました。新春でーす。
新春を寿ぎ最初に作るのはまねき猫。友だちいっぱい、笑いをいっぱい招いてくれるまねき猫です!
今年もよろしくお願いします。


←back



ぎゃらりぃ風草